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きっちりとしたルールを覚えましょう。


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※前回までのあらすじ

Part4で誘発忘れに関する内容を書いたところ、掲示板にてこんな書き込みが。


意図して本来のタイミングで誘発忘れを指摘せず、自分の有利なタイミングで指摘するのは問題ないのですか?
例えばAが2/3の森の代言者をコントロールしていて、対戦相手Bがアップキープに3/3の爪の群れの咆哮者の変身を忘れたことを指摘せず、攻撃宣言後に誘発忘れを指摘して戦闘を有利にしようとするなどの行為について教えてください。
 (コメ13番さん)


自分も明確には断言し切れない部分があったので、ちゃんと調べてみることにしたのでした。







ということで、狼男の誘発忘れに関しての特集です。・・・といっても「誘発忘れ」は「誘発忘れ」であって、何か特別な処理をすることはありません。前回書いた記事の内容と同様に処理をしていくことになります。

※ 以下の内容は基本的にルール適用度「競技」だと思っておいてください。「一般」の場合にはその旨を追記しておきます。



まず狼男の変身に関して。変身の誘発を忘れると「デメリットのある誘発を忘れた」とみなされて、警告の対象となることがあります。特に第2面→第1面の場合、通常は第2面であるほうが第1面より強いことが多いため、「第2面→第1面に戻る誘発」=「強い状態を維持できないデメリット」である、と考えられます。
第1面→第2面の場合でも、場合によっては「第1面の能力が使えなくなる、種族が変わってしまう」などの影響でデメリットとみなされる可能性もあります。


また、変身の誘発は、基本的には各プレイヤーのアップキープ開始時、かつ視覚的変化を伴う誘発ですので、アップキープステップを終わらせて、次のステップに移行してしまったら誘発忘れと見なされます。
具体的にはカードをドローしてしまったら、ドローステップに移行してますのでNGです。

狼男に限らず、「アップキープの開始時に〜」という誘発を持つパーマネントは非常に多く、カードをドローしてしまうと、誘発を忘れたことになってしまう扱いになりやすいので、カードをドローする前に必ず盤面を気にする癖をつけておくといいと思います。






次に、誘発忘れの処理に関して。これは前回も書いたことと同じですが、

①能力に選択があり、その選択をしなかった場合の処理(「~しないかぎり」「そうでなければ」)が含まれる場合、もしくはオブジェクトの領域の変更を伴う遅延誘発型能力(《炎呼び、チャンドラ》で生成したトークンなど)の場合、対戦相手が「即座に解決する」か「次のフェイズの終了時に解決する」かを選び、その通りに実行する。

②誘発によって生成される効果の持続時間が過ぎている場合、もしくは誘発すべきタイミングが「ちょうど1ターンよりも前」である場合、そのままの状態でゲームを続ける。

③上記のパターンではない場合、対戦相手がその誘発型能力をスタックに置くか決める。

上記のルールで解決していきます。

狼男の変身の誘発は、①のような処理はしない能力ですので、①は無視。 ですので、②か③のパターンになります。





さて、掲示板の質問の内容の場合はどうでしょう。

 Aが2/3の森の代言者をコントロールしていて、対戦相手Bがアップキープに3/3の爪の群れの咆哮者の変身を忘れたことを指摘せず、攻撃宣言後に誘発忘れを指摘して(略)

ということでしたが、誘発忘れの指摘のタイミングが、「実際に誘発忘れ」をした時点からどの程度経っているか、で処理が変わってきます。



上記青字の場面説明だと、若干わかりづらいのでこういう状況だということで、話を進めます。

現在Bのターンで戦闘フェイズ・攻撃クリーチャー指定後。
Aが2/3の《森の代言者》(土地6枚未満)、Bは3/3の《爪の群れの咆哮者
》(《薄暮見の徴募兵》の第2面)のみをコントロールしていて、《爪の群れの咆哮者》で攻撃したところです。AさんはBさんが《爪の群れの咆哮者》を《薄暮見の徴募兵》に変身させ忘れていたことに気付き、指摘しました。
 

(1)このBのターンのアップキープ・ステップで変身すべきだったのに、その誘発を忘れてしまっていた
(2)このBのターンの前のターン(Aのターン)のアップキープ・ステップで変身すべきだったのに、その誘発を忘れてしまっていた




まず、先に(2)の状況時から。
この場合、実際に誘発していないといけなかった時から1ターン以上が経過していますので②のパターンに該当します。ですので、
《爪の群れの咆哮者》を《薄暮見の徴募兵》に変身させることはできません。とはいえ、誘発忘れをしていたことには間違いないのでBさんには「警告」が出ます。

次に(1)の状況時。誘発忘れは1ターン経過する前に指摘されたものですので、③のパターンに該当します。ですので、気づいたこのタイミングで
《爪の群れの咆哮者》を《薄暮見の徴募兵》に変身させるかどうかを誘発忘れをしたプレイヤーの対戦相手(この場合はAさん)が決めます。さらにBさんには「警告」が出ます。
その結果、戦闘が有利になったりしたとしてもAさんには何の落ち度もありません。BさんがコントロールしているパーマネントはBさんがしっかり管理しないとダメなわけです。





ちなみにルール適用度「一般」の場合、誘発忘れは気づいた時点でその場で処理する、というのが基本軸になっています。ただし、状況的に物事が色々と進んでしまっていた場合、ジャッジの判断で処理をするかしないかを決定します。この時ジャッジが決定するのは、「誘発忘れを処理するかしないか」だけであり、戦闘を巻き戻すなどの判断は行いません。当然プレイヤー側が勝手に巻き戻すこともNGです。ジャッジがそうしてください、と言われたらそうするしかありません。





以上、狼男の誘発忘れについて、でした。他にも何かルールで疑問な点が出てきたら、記事にしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 


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