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やさしい森には神話が生きてる。


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#これはカジュアルプレイ・初心者・初級者の方をメインに見据えた記事です。
 中・上級者の方はニヤニヤしながら適宜アドバイス下されば助かります。


樹木崇拝、大樹信仰といった言葉をご存知でしょうか。
人間よりも遥かに永くを生き、古来より人類の歴史と密接な関係をもってきた「木」に対するアニミズム的な考え方のひとつで、世界の中心となる「世界樹」や生命と豊穣をシンボル化した「生命の木」などを筆頭に、文字通り根強く続く信仰でありその影響は地域や時代を問いません。
日本でも「古事記」の神話にて久久能智神(くくのちのかみ)という木の神が登場しますが、この字面だけでもいかに信仰が厚かったのかが伺い知れるようです。

というわけで、MTGの樹木こと「ツリーフォーク/Treefolk」をご紹介します。
ツリーフォークはパワーに比べてタフネスの値が高く、マナコストも高めとまさにどっしりとした木のイメージを表現した種族。
ところでこのツリーフォークという言葉、MTG以外ではほとんど聞いたことがありませんが、folkが「民族」というような意味なので「木の民」といった意味合いでしょうか。同じようなところでは「海の民」こと「マーフォーク」があります。

そんなツリーフォーク、さすが信仰の厚さを見せるかのように4体(4本?)のレジェンドを擁しています。
その中でも特に有名なのは《包囲の搭、ドラン》でしょう。
140201_jp
Doran, the Siege Tower / 包囲の搭、ドラン(黒)(緑)(白)
伝説のクリーチャー ― ツリーフォーク・シャーマン LRW レア

各クリーチャーは、パワーではなくタフネスに等しい点数の戦闘ダメージを割り振る。

0/5
ツリーフォークの矜持すら見える明らかにタフネス偏重なバランスと、それを強みに変える特殊な能力。この能力がもたらす影響の大きさから(黒)(緑)(白)がドランカラーと呼ばれるほどだったと言う逸話からもその認知度の高さは想像に難くありません。

そしてその周りを固めるフォーク達も個性的なものが揃っています。ごく一部ですが
《ツリーフォークの先触れ》森かツリーフォークをサーチしてライブラリーのトップへ置ける、ツリーフォーク部族デッキではほぼ万能なサーチクリーチャー。
《低木林の旗騎士》ツリーフォーク(とシャーマン)のマナコストを現象してくれる。本人が2マナなのが大変助かります。
《避難の古木》累加アップキープによるデメリットはあるものの、2マナで5/5トランプルと大変な高性能。ただし相手にクリーチャーがいないと死にます。
《ハートウッドの語り部》クリーチャー以外の呪文を唱えると、そのプレイヤー以外がドローする。多人数戦で出してみたい。
《不屈の頑固皮》森とツリーフォークの数だけパワーアップする、一撃必殺の可能性を秘めたアタッカー。
《止められぬトネリコ》自分のクリーチャーがブロックされると+0/+5の修正が受けられる。ドランと組み合わせると…これは止められぬ。
《森林の庇護者》他のツリーフォーク全体を、+1/+1修正と破壊不能で強力にフォロー。
《枝の手の内》 部族インスタント2/5のツリーフォークを生み出せる上に、森が出てくる度に使い回しが可能。これもツリーフォーク呪文なので《低木林の旗騎士》で軽くなります。
《根組み》 部族インスタントクリーチャー以外の対象を破壊できて、ツリーフォークがいればドローのおまけ付き。

さて、ここまでのカード画像を並べて見るとわかるのですが、ツリーフォークは「木がそのまま動いている」というよりも「木に顔や手足が生えて動いている」ものが多いように思います。翻って、日本で神木といえばおなじみの注連縄(しめなわ)のような装飾の類は見受けられません。
 
冒頭にて「樹木崇拝は文化を問わない」と書きましたが、実はその様式は非常に多岐にわかれます。日本の場合、神木が境内に多くあるのはその木が神社建立以前に「神の立ち寄る場」となっていたからです。そしてその木を他と区別するために注連縄が巻かれています。神様が立ち寄る場所をわかりやすく、快適にするための目印なのです。屋久杉のような区別が必要のない木には注連縄は巻かれません。
インドでは釈迦が生まれた場所、悟った場所、亡くなった場所にあった木(無憂樹、菩提樹、沙羅双樹)を三大聖樹として祀り、それぞれに釈迦の意思が宿るとしています。その意思はあまねく世に出回るべきものであるため、特定の一本を選別するような習慣はありません。
 
ツリーフォークはどうでしょうか。「顔がある」ことは、概して「個別の意思がある」ことに結びつきます。これは日本やインドの信仰とはあまり合わないものですが、彼らのお互いを助け合うかのような能力からは強い「生きる力」を感じます。それを象徴するかのように、ツリーフォークの多くは(恐らく)常緑の葉をつけています。
そしてその生命力こそが、世界各地で生まれた樹木崇拝の根源をなすものなのです。
 
「樹木崇拝の体現者」という言葉がまさにふさわしいツリーフォーク達による、生命力溢れるデッキを作ってみるのも面白いかもしれません。
 

あなたのデッキ作りのインスピレーションに繋がれば幸いです。


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