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プレイングって何だろう?
 こんにちは、ユキのプレプレ、第六回、今回で最終回です。まとめをしながら考える事について書いてゆこうと思います。
 
 一回目では、上達するためにはとにかくゲームするしかない事を書きました。
 二回目では、理由を持ってプレイする事を書きました。
 三回目では、アドバンテージについて書きました。
 四回目では、思考領域について書きました。
 五回目では、「上手い」「強い」について書きました。

 ゲームをしなければ経験値が貯まらないのは当然です。ですがそのフィードバックは個人差があるでしょう。一回のゲームから見えるものが多い場合や、他の状況(日常生活や他の種類のゲームなど)から類推出来る場合は、一回の経験が濃厚になりステップアップは早くなるでしょう。
 意外と全く関係のない知識やイメージなどは、マジックのプレイングの例えやイメージに応用出来るものもあります。私は、アドバンテージの管理はマネーロンダリングをイメージし最適の資源に変換する事、スタックの処理は積まれてゆく書類をイメージし一番上が手に取りやすい事、思考領域は麻雀をイメージし「誰でも見えるもの」「自分だけが見えるもの」「相手だけが見えるもの」と分割して考える事、と色々派生させて考えています。

 一定の経験値が貯まれば、なぜそれを選択したのかを考えなくてはなりません。闇雲にプレイ、ビビッて攻撃しない、ではなく、期待出来る効果があるからプレイ、ブロックで戦力が減るから攻撃しない、という様に自分なりにでも理由と考えを持ちましょう。
 その過程で、自分は勝利のためにどの得を選択しないといけないのか。アドバンテージの中でどのアドバンテージを出来るだけ得ていきたいのかを考えないといけません。アドバンテージを得るのは大切ですが、自分が描く勝利への道に沿ったアドバンテージを得なければ見当違いの場所での有利を作るだけになってしまいます。

 盤面を整え資源の管理を考えると自然と思考領域が拡大されてゆきます。そして自分の見えない思考領域を考えると、いよいよ「読み」が始まります。
 なぜ無謀な攻撃をするのか、なぜ低コストの呪文を優先したのか、なぜブロックしてこないのか……。その理由は一体どうしてか、意味があるのか、それともこちらを引っ掛けるためにわざとやったのか。
 この「読み」は、個人的にアナログゲームの醍醐味のひとつだと思っています。と、同時にトラブルの元でもあります。主旨がずれるので大きくは書きませんが、ルールへの理解と実践と同時に、マナーへの理解と実践も大切です。冗談や口三味線などは相手や場所を考えずに使うとトラブルになってしまいます。

 ルールと違ってプレイングとは揺れ動くものです。第四回に書いた様に、どの思考領域を持つのか、どの視点を持つのかで行うべきプレイが変わってきます。また中級者以上の方は多くの経験から、直感的にとるべき行動が変わってくるでしょう。

 詰まる所マジックは競技である一方、ゲームでもあります。勝利や正しいプレイ、その先の名声ばかり追い掛けると、いつしかマジックはつまらないものになってしまいます。
 プレイングを知れば勝利に近くなりますが、他の楽しみも持っていたいものですね。

 これでユキのプレプレは全ておしまいです。
 皆さん、毎回多くのコメントありがとうございます。

 皆さんは、プレイングに対して思う事はありますか?



-------------追記--------------
この記事はスナ貝の過失により第五回に上書きしてしまいました。
新規で記事を作り直すとコメントが消えてしまうため、この後に第五回を追記させて頂きます。
申し訳ございませんでした。


【ユキのプレプレ】第五回 上手さと強さ~砂上の楼閣~

 ユキのプレプレ、第五回目です。
 今回は「上手い」「強い」についてです。

 「上手い」と「強い」の二つの言葉。
 マジック以外の場でも口語で使用する際には、基本的に同じ意味で使うシーンが多いですね。
 ではそこには違いはあるのでしょうか。
 既存の意見ではいくつかあります。
 ①「上手い」と「強い」は(ほぼ)同義である。
 ②「上手い」は練習の場のもので、「強い」は競技の場の結果である。
 ③「上手い」と「強い」は別軸である。
 などがあります。
 インターネット上でも簡単にいくつか探せますし、どれもある程度の説得力がある一方で沢山の意見があるので、ぶっちゃけ定義のようなものは無いのでしょう。

 と、ここで終わると身も蓋もないので私、ユキなりの意見を書こうと考えます。

 「上手い」と「強い」とは、「基礎力」と「応用力」とも言い換えられます。
 基礎力とはマジックにおける基礎的な力。ルールの基礎や、リソースの管理や基本的なアドバンテージの確保や管理、戦闘の基本や最低限のマナーなどが当たります。
 応用力とは振れ幅の大きい力。メタゲームやブロック特有のシステムや、ドラフトにおけるそのブロックの定石などが当たります

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リミテッドを例に挙げましょう。
基本的なリミテッドの定石は基礎力に当たります。例えば「除去は強い」「クリーチャーのマナカーブは3マナを頂点にする」「回避能力クリーチャーは強い」などです。
一方応用力とは基礎力よりも限定された瞬間や範囲での効果的な戦略です。「イニストラードを覆う影で×3のドラフトは緑が強めで黒が弱めである」「イニストラードを覆う影のリミテッドはテンポ環境である」などです。
 
 基礎力の上に応用力は成り立ちます。それは理由が説明出来るからです。
 「イニストラードを覆う影のリミテッドはテンポ環境である」が成立するのは、リミテッドの前提があり、かつ、そこから派生して考えた結果、「イニストラードを覆う影のリミテッドはテンポ環境である(事が多い)」となるのです(図2)。

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 第二回目でも書きましたが、理由がある事は論理に従っている事になり行動において重要な点です。
 応用力ではその理由の多くが基礎力の理論の上に「基礎力では○○だから、××である」と成り立っています。つまり別の応用力へと利用しやすいのです(図3)。

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 この様な関係を踏まえて、上手いと強いを考えると、「基礎を理解し上手さとなり、その上に応用力というテクニックを身に付け強さになる」という感じでしょうか。
 システムや基本を理解せずに小手先の応用を手にしても、その瞬間は勝てるでしょうが、環境などが変化すると勝つ事は難しくなります。逆に基礎力があればスタンダードだろうとリミテッドでもエターナルであろうとも、最低限ゲームにはなるでしょう。ただそのフォーマットや環境への理解がないので勝ち切る事が難しくなります。

 しかし「基礎力」「応用力」とは境が曖昧なものです。
 初心者にとっては「場の展開を諦めてインスタントを構える事」自体が立派な応用ではありますが、中級者以上の方にはある種の常識ですし「当たり前」ですので応用でも何でもないのです。
 自分にとっての基礎力の範囲を大きくし地力ともいえる「上手さ」を磨く事が長くマジックを楽しむ秘訣のひとつかもしれません。
 逆に手っ取り早くトーナメントで勝ちたいのであればその環境ならではの応用力を身に付けるのが良いかもしれません。
 
 という事で第五回はおしまいです。
 次回は最終回「考える事~成龍伝説~」を予定しています。

 皆さんは、「上手い」と「強い」について考えはありますか?



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